事例番号93
工事名:雪国対応の太陽光発電設備実証実験実施委託業務
実証期間:2023年5月~2024年3月
環境負荷の少ないクリーンなエネルギーとして各地で導入が進む太陽光発電設備。一方で、積雪の多い地方では「パネルに雪が積もると発電できない」「雪の重さで設備が壊れる」といった懸念から普及率の低さが課題となっています。新潟県長岡市は再生可能エネルギーの日常的な利用を進めるべく、雪国の環境に適応した太陽光発電システムの実証実験を開始。建物の壁面に取り付ける垂直型太陽光パネルなど、耐雪性を備えた設置形式の検証を続けています。
当社もこの実験に参加し、パネルの角度を変えることで積もった雪を落とす「可変型太陽光発電システム」を設置しました。可変型パネルと通常型パネルの発電量比較を行ったところ、可変型でも通常型とほぼ同等の順調な発電が確認できています。システム普及のためには設置場所の制限や使用鋼材のサイズなどまだ検討すべき課題はあるものの、雪国における太陽光発電設備導入の第一歩として、様々な知見を得た取り組みとなりました。
太陽光パネルを設置する架台は自由に角度を変えられる構造となっており、積雪時はパネルを立ち上げて雪を落とします。また現場には、積雪状況を確認するための「クラウド型防災監視カメラシステムeT001s」を設置。リアルタイムでパネルの様子をチェックしながら角度調節のタイミングを見極めています。
太陽光パネルの角度を自在に変えることでパネル上の雪を排除し、
積雪地域においても太陽光発電が可能なことを実証
*長岡市「市政だより」令和5年12月号 掲載
https://www.city.nagaoka.niigata.jp/shisei/cate02/tayori/05-12.html