事例番号088
案件名:IoTを活用した防災・減災実証業務
工期 :2021年2月
市内を一級河川「野川」「仙川」が流れる東京都三鷹市。これらの川には川幅が狭く屈曲した箇所がいくつか存在しており、突発的な豪雨による急激な増水や氾濫の発生が懸念されていました。水害の兆候をとらえ、迅速な警告の発令や避難指示につなげることを目的に、当社は市からの要望を受けて監視カメラと水位計を各1台ずつ野川に設置しました。取得した情報を市民向けに公開するサイトには、撮影画像に加え水位データを簡易な川の断面図で表示し、一目で現在の水面の高さが分かるよう工夫しています。
また土砂災害警戒区域においては、通信にLPWA(省電力広域無線)を利用した傾斜センサーを設置し、著しい変化が起こった際に担当者へアラートを送るシステムを構築。土砂災害の発生に備えた監視体制づくりもサポートしています。
当社設置のカメラ・水位計が10分間隔で取得した画像と水位データをLTE回線でクラウドサーバーへ伝送し、専用Webサイトを通じて一般公開しています。さらにWebサイトには東京都が市内に設置した水位計7台の計測データも取り込み、同一画面内で地域の河川状況をまとめて確認できるようになっています。
また、現在の水面の位置を示した河川断面図には「堤防到達までの距離(m)」を常に表示。氾濫の危険性がどの程度迫っているかを分かりやすいビジュアルと具体的な数字で知ることがきます。
・急な河川の増水を監視するため監視カメラと水位計を設置
・河川断面図をWebサイトに表示し、水面の高さを分かりやすく示す
・当社の機器以外の水位計データも一括表示